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空架図書館は忘れ去られた未完成の本を「終わり」まで導き管理する所だ。
管理のために選別は必要で、ある本は書き換えられある本は捨てられる。そうしなければ現実が「無駄な」空想で溢れかえってしまうから。
世界のバランスを取るには必要なことだった。
ああ、私は捨てられた物語なのだとヒトの形をしたセカイは理解した。
自分は「やさしい」世界になれない出来損ないだったのだ。
――それならいっそのこと、すべてを壊してしまおうか?
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世の中というのは美しい物語のようにはいかない。
たった一人が世界を壊そうとしたところで壊れるはずがないのだ。一応ここよりひとつ階層が「上」の存在の肉体を借りているというのに。
つまらない話だ。図書館の内装を好き勝手変えることや自分好みの可愛い存在をふたつ生み出すことは可能なのに、肝心なことが出来やしない。
世界を変えられると信じていた少女は己の無力さを知り世の中に飽きていた。かといって全てを捨てることは出来なかった。
誰も来るはずのない空架図書館最下層、通称ゴミ箱。自然なまま、といえば聞こえがいい好き勝手生えた草木と、本になれなかった紙くずに埋め尽くされた空間。
いつも通り用意された2人分のティーセット。片方のティーカップは空、もう片方は残り半分のミルクティー。
どうにか形にならないものかと破れたページをつなぎ合わせようとするいつもの作業に夢中になっていると、数年ぶりに扉が開き、この図書館を管理する不眠不休の人形が現れた。
蜀榊卸
派遣部なんてどうだろうか。
この図書館では匙を投げられた紙くずたち。
ここが何もしないというのなら。私一人ではどうにもならない量だというのなら、「外」の「誰か」に任せてしまおう。
ひとつひとつは短い物語でも、設定が統一されていなくても。この子らに対するイメージを寄せ集めればきっと1冊の本になる。
そうと決まれば準備を進めなくては。
長いこと閉ざされていた外への扉、無意識に遠ざけていた1冊の古い本。
諦めるうちに両手から落としてしまった大切なものをもう一度拾いに行こう。
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いい案だと思ったのに、あの自動人形とはやはり合わない。
派遣部の話を出したら反対された。いつのまにあの子はあんなに可愛げがなくなったのだろう。
私に「私」の記憶はないのだが、昔の方がいい子だったと直感が告げている。
そんな彼の反対は想定済なので、勝手に準備を進めていくことにする。ちなみに新たに創り出した少年少女の面倒を見てほしいというお願いは受け入れられた。私に育てられるのは可哀想だと思ったのかもしれない。
そんな私でも2人には幸せになってほしいから、出来ることから始めなくては。
それが受け入れられるかどうかはわからないが。
- 名前
- ???
- 主な出現場所
- 図書館地下・禁帯出資料エリア
ようこそ空架図書館、最下層へ。
ここは終われなかった物語の行きつく場所。所謂ゴミ箱。
私は優しい世界になれなかった。
